三重県津市にある三重県教育文化会館は、みなさまの文化活動の拠点として、各種会議の場(貸し会議室)、ホテルへの宿泊など幅広く利用されています。
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(松尾芭蕉) 記録的な暑さの夏であった去年とは正反対に今年の冬は例年にない厳寒に見舞われるだろうと某局の気象予報士が語っていた。この頃は政治だけでなく気象までおかしくなってきたのかと考え込んでしまう現象である。 「今朝の春」は「初春」と同じ季語として使われるが正月という意味もある。 寒い伊賀で生まれ育った芭蕉にとっても江戸の冬の厳しさはこたえたようである。冒頭の句を詠んだ1687年(貞享4年)の正月は芭蕉44歳の壮年期、江戸に出て15年の歳月が流れようやく俳人としての地位も固まり、火災に遭った芭蕉庵も多くの門人たちの援助で再建されており生涯で暮らしのもっとも安定した時期であった。 冒頭の句意は「寒さに備え着込んだ我が姿は、どこかの知り合いの誰かに似ている、なんとなく似合わない気がするなあ」という照れくささを表現した句である。ユーモラスの中に自身に課している厳しい生き方とゆったりとした正月の暮らしを楽しむ心理の微妙な交差がうかがわれおもしろい。 この日の小袖は正月の晴れ着として弟子の嵐雪が送ったものであるという。 三重歳時記 / © 小倉 肇 2010
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